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その昔、金遣いの荒い彼女がいた。
いろんなところに行って、いろんなものを買ったのだけれど、
結局なにひとつ残らなかった。
蜃気楼だったのかもしれない。
もしくは、 ハリガネムシとか。
前回、ミトコンドリアの話をした。人間の細胞に寄生している存在で、酸素をエネルギーに
変えてくれる存在。実はこのミトコンドリア、基本的には女(雌)からしか遺伝しない。
遺伝時や生活時でのイレギュラーによる「変化」はあっても、母から子へ、同じものが受け
継がれる仕組みになっている。
すなわち、女が生まれなければ、その家族のミトコンドリア系図は途絶えてしまうのだ。
逆に考えると、今オレたちが生きていると言うことは「母」があったからだ。
オレの母は、母の母から生まれ、母の母は母の母の母から生まれ・・・
と、ミトコンドリアを調べていくことでどんどん遡る計算を行える。
GG3とDD4のミトコンドリアが同じだったら、ずっと遡ったときに母の姉妹だったりするかも
しれない。
そんなことを研究した結果、今現在の世界におけるミトコンドリアの始まりは、アフリカの
とある女性に行き着く、となる。
その女性から、すべては始まったわけだ。
と、あくまでも計算上のものであり、実際ではないし、おまけにミトコンドリアのイブであって、
人類のイブではない。同時期に数千人、数万人の女性がいたはずだが、男しか生まれ
なかった等の理由によって、その女性のミトコンドリアが残ったというだけの話である。
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